おやこと死後手続きサポートアプリ 試してみる
← コラム一覧に戻る
FAMILY COLUMN — 終活と実家のこと

実家じまいとは?
進め方・費用相場・注意点をFPが体験談で解説

実家じまいは何から手をつければいいのか、費用はどれくらいかかるのか。進め方の6ステップと費用相場、そして陥りやすい後悔のパターンを、FPとして活動する筆者自身の体験を交えて解説します。

物部 平
FP/終活・生前対策アドバイザー 保有資格:一級ファイナンシャル・プランニング技能士
実家の外観・縁側
この記事で分かること
  1. 実家じまいの意味と、始めるべきタイミング
  2. 実家じまいの進め方(6ステップ)と費用相場
  3. 実際に経験して分かった、後悔しやすいポイント

実家じまいとは?「家じまい」との違い

実家じまいとは、親が住まなくなった実家を片付け、必要な手続きを経て処分・売却・活用するまでの一連のプロセスを指します。家財の片付けや不用品処分、遺品整理、仏壇の扱いに加え、相続登記や名義変更といった法的な手続きまで含む、範囲の広い作業です。

似た言葉に「家じまい」がありますが、これは所有者自身が元気なうちに自宅を整理・処分することを指します。実家じまいは主に、親が施設に入居したり、亡くなったりした後に子ども世代が行う点が異なります。

実家じまいを始めるタイミングはいつ?

実家じまいを始めるきっかけは、主に次の3つです。

きっかけ特徴
親の施設入居比較的落ち着いて進めやすいが、親の意向を確認しながら少しずつ進める配慮が必要
親の死去相続手続きと同時進行になり、期限のあるタスクに追われやすい
生前整理(元気なうちに)時間的な余裕を持って進められ、親子で対話しながら方針を決めやすい

私自身が経験したのは、まさに「親の死去」がきっかけのケースでした。心の準備がないまま、期限のある手続きと片付けが同時に押し寄せてくる大変さを実感しました。

実家じまいの進め方|6つのステップ

実家じまいにかかる費用相場

作業内容費用の目安
遺品整理・不用品処分10万〜50万円程度
建物の解体(戸建て)100万〜300万円程度
不動産売却の仲介手数料売却額の3%+6万円(上限)
相続登記(司法書士依頼)5万〜15万円程度

費用を誰が払うかは、相続人全員で話し合って決めるのが基本です。関わり方は家庭によってさまざまですから、意見が分かれることも少なくありません。自治体によっては、空き家の解体や改修に対する補助金制度を設けているところもあるので、実家がある市区町村の窓口に確認してみるといいでしょう。

体験談|父を送って気づいた「家族の時間」

私の父は地方の田舎で暮らしていました。私は遠方で生活しており、10年以上ほとんど会っていませんでした。父は90代で認知症になった祖母の面倒を見ながら、二人で暮らしていました。

そんな父が亡くなり、実家の整理をすることになったとき、久しぶりに開けた扉の向こうには、想像以上に多くの物が残されていました。父の生活用品だけでなく、柿園を営んでいた祖父の代の農具まで、そのまま残っていたのです。

古いアルバム・モノクロ写真

片付けの途中、古いアルバムから幼い頃の自分の写真が出てきました。実家という場所は単なる建物ではなく、家族が積み重ねてきた時間そのものが詰まっている。そう実感した瞬間でした。

実家じまいは、思っている以上に時間も気力も必要になります。それは、家の整理であると同時に、家族の歴史と向き合う作業だからです。

実家じまいでよくある後悔・失敗パターン

一人で抱え込まないための相談先

遺品整理や不用品の片付けは、専門の業者に依頼することもできます。不動産の売却や相続の手続きは、不動産会社や司法書士に相談するのが確実です。費用や税金のことが不安なら、相続に詳しい税理士やコンサルタントに早めに話を聞いてみるといいでしょう。

特に資産規模が大きい場合、譲渡所得税や相続税の特例をどう活用するかで、手元に残る金額が大きく変わることもあります。専門家への相談は、決して大げさなことではありません。

とはいえ、いざその日を迎えたとき、何から手をつければいいのか、誰に相談すればいいのか分からず、立ち止まってしまう方がほとんどです。実家じまいだけでなく、死後の手続き全般がそうです。僕が「おやこと」を作ったのは、まさにこの経験がきっかけでした。

よくある質問

実家じまいはいつから始めればいいですか?

親が元気なうちから少しずつ「生前整理」として進めるのが理想です。ただ、多くの方は施設入居や死去をきっかけに始めることになります。いつ始めるにしても、まずは家族で方針を共有することが最初のステップです。

実家じまいにかかる期間の目安は?

荷物量や手続きの進み方によって幅がありますが、片付けから相続登記、売却までを含めると、半年〜1年程度かかるケースが多く見られます。仏壇の供養や相続人間の調整に時間がかかると、さらに延びることもあります。

相続放棄をした場合、実家じまいは誰が行うのですか?

相続放棄をしても、実際に家財を管理していた相続人には、次の管理者が決まるまで一定の管理義務が残る場合があります。判断に迷う場合は、早めに司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。

実家を空き家のまま放置するとどうなりますか?

固定資産税や維持費がかかり続けるほか、老朽化が進めば近隣への影響も出てきます。自治体によっては「特定空家」に指定され、固定資産税の優遇が受けられなくなるケースもあるため、早めの方針決定が重要です。

実家じまいは自分たちだけで進められますか?

荷物が少なく、相続関係がシンプルであれば可能です。ただ、遺品整理・不動産・相続の手続きはそれぞれ専門性が異なるため、状況に応じて業者や専門家の力を借りたほうが、結果的に負担も費用も抑えられることが多いです。

まとめ|実家を考えることは、これからを考えること

実家じまいとは、家を片付けることだけではありません。それは、家族が歩んできた時間を振り返り、そしてこれからを整える作業でもあります。

もし今、ご両親が元気で実家があるなら、いつかその日が訪れる前に、少しだけ考えてみてはいかがでしょうか。実家をどうするかを考えることは、これからを考えることでもあるのです。

おやこと
大切な人を送るとき、一人で抱え込まないために。

実家じまいや死後の手続きは、何から始めればいいか分からないことがほとんどです。「おやこと」は、そうした一つひとつの手続きを、亡くなった日を基準にした具体的なタスクとして整理し、相談から実働の代行まで、必要な支援に一本の窓口からつなげるためのアプリです。

タスク自動整理
かんたんな質問に答えるだけで、7日・14日・数ヶ月以内にやるべきことを日付ベースで整理
できないことだけ依頼
すべて任せるのではなく、遺族が対応しきれない部分だけをピンポイントでサポート
家族で共有
複数のご遺族で情報とタスクを共有し、進捗をひとつにまとめられる
「相談するほどでもないけど」というレベルの小さな疑問から、ぜひ「おやこと」にご相談ください。